都から遠く離れ、必然的に独立独歩の気風を発展させることになった南国土佐。幕末には坂本龍馬をはじめとする多くの維新の志士を輩出するなど、激動の時代に活躍する人物が出現するのは、太平洋の荒波に洗われたその気風が関係しているのかも知れません。
開国以来、欧米の文化が怒涛のように流入する中、美術界もまさに激動しました。その中で、土佐から現れ、先人や同輩たちと交流しながら自らの画風を磨き上げていった一群の画家たちがいました。都で学び、またあるものは遥か外国にまで足を伸ばし、己の可能性を試そうとした彼らの足跡を、師や同輩、後輩など交流のあった画家たちの作品をまじえ紹介します。