高度経済成長の下で大衆社会状況を迎えた1960年代の日本。東京オリンピックや大阪万国博覧会などの国家的なイベントが開かれる一方で、ベトナム反戦や大学紛争などの若者たちの反抗的な運動が高まりました。
このような時代のなかで、新しい芸術表現を求める若き前衛たちは、既成の美術の枠組を超えて、美術館や画廊から街頭へと飛び出して行きました。
ハイレッド・センター(高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之)、小野洋子、白南準、篠原有司男、観光芸術研究所(中村宏、立石鉱一)、ゼロ次元(加藤好弘、岩田信市など)…。彼らの肉体と精神を賭けたハプニングやイベントは、そこに居合わせた人々を戸惑わせ揺さぶりましたが、そのような現場に立ち会いドキュメントしたのが、写真家・平田実でした。
今回の常設企画店では、1960年代に活動した美術家たちのハプニングやイベントの貴重な記録である写真作品約50点を紹介します。
熱き時代の若き前衛たちの息吹を体感してください。