多くの日本人の心をとらえてきたジョルジュ・ルオー。本展では、日本におけるルオー紹介に大きな貢献をはたした「白樺派」を中心とする芸術家たちに焦点をあてます。なぜ彼らはルオーに魅了され、ルオー紹介に情熱を注いだのか。知られざるルオーと日本の深いつながりを深める上で貴重な展覧会です。
明治末期から大正時代にかけ理想主義文学運動を展開した「白樺派」は、セザンヌ、ロダン、ゴッホなど西洋近代美術を我が国へ紹介し、美術史の分野でも大きな功績を残しました。関東大震災によって関東大震災によって同人誌「白樺」の廃刊を余儀なくされた後も熱心に美術作品賞
第1部では、ルオーを真っ先に日本に紹介した梅原竜三郎や福島繁太郎そして小林秀雄などとゆかりのあるルオー作品の他、現在日本にあるルオーの代表作をご紹介します。
第2部では、白樺派を中心とした芸術家たちの作品、そして第3部では昭和初期にルオーから影響をうけた日本人画家たちに焦点をあてます。
ルオー作品の多くがキリスト教という日本の風土とは異なる宗教精神を基盤としているにもかかわらず、なぜ多くの日本人の心を捉えてきたのか。
ルオー作品の精神性が日本にどのように定着していったのかを検証していきます。