源義経は、京の都を追われて奥州に逃げ延び、文治5(1189)年、31歳の若さで自害しました。その日から始まった「義経伝説」は、長い年月をかけて虚像実像入り乱れ、様々に変容してきました。
この展覧会は、平成17年のNHK大河ドラマ「義経」と連動して、各地に残る義経ゆかりの遺品や、主要な合戦場面を描いた絵画、同時代の人々の肖像画や書、さらには平清盛が厳島神社に奉納した国宝「平家納経」をはじめとする美術工芸品などで構成し、若き源氏のスーパースター義経と平家一門の偉大なる指導者清盛、そして義経を庇護した奥州藤原氏の足跡を国宝19件、重要文化財28件を含む作品170点でたどるものです。修験道に関係する山々の遺物や、近現代の日本画家の作品もまた見所でしょう。