近年本館に寄託された柴田剛中(たけなか)資料について、その概要を紹介します。この資料は、江戸幕府の従目付・勘定・外国奉行・兵庫奉行などを歴任し、幕末外交に従事したことで知られる旗本柴田剛中(貞太郎・日向守、1823~77)が残したものです。柴田の関係資料としては、一部が活字化され史料集に収録された、幕末訪欧中に記された日記がよく知られていましたが、彼の日記は嘉永2年(1849)から明治6年(1873)までの分が現存しています。また、日記以外の文書・絵図・書画・写真・立体物なども多数残されていました。この展示では、それらの資料が一堂に会します。