「灯りのともるところ」
大きな灯りが消えた
暗くなったその場所は何もかもが違って見えた
いつか来る終わりに怯えた夜も、それを乗り越えた
朝も、それまでとは違う世界を見せてくれた
限りある時間になにを遺すのか
たくさんの物語の終わりを知って、一つの花の美し
さに改めて息を呑む
いつもの景色が違って見える
私が絵の中に残せるものは小さなカケラばかりか
もしれない
だけどだれかの物語と重なってまたどこかへ旅立て
るのかもしれない
空を見上げて
澄んだ空気を吸って
一歩また一歩と歩いていく
そんな何気ない日常の中に少しずつ残した跡が
いつか誰かの灯りになる
そんな生き方がしたい