秋山静は、昭和7(1932)年、茨城県岩瀬町(現 桜川市)に生まれました。
初めは油彩画で風景や静物・抽象画を描いていましたが、後に版画に転向。銅版画、さらに紙版を使った色面構成を経て、昭和49(1974)年「失われた青の世界展」を契機に、寄木版画による青のグラデーションの表現にたどり着きました。
主に新構造社展を中心に活躍。文部科学大臣奨励賞等の受賞を重ね、同社展の版画部門には「秋山賞」が設けられ、今なお「秋山の青を超える青は生まれていない」と称されています。人体のしなやかな曲線と大地や空・地平線などを彷彿する風景を融合させた作風は、神秘的でエロティシズムただよう独特な雰囲気を醸し出しています。
秋山静のトレードマークとも言える「青」の静謐な世界を紹介します。
また、展示室Ⅰでは、板谷波山・大西勲等の工芸作品や森田茂・舘野弘等の油彩画作品も展示します。館蔵の名品をご堪能ください。