本展は,近畿・東海・そして伊那谷などで活動してきた美術館の学芸員や画廊主などで構成された実行委員会によって,まずは同地で活躍する造形作家20名を選び,その作家たちに実際に伊那谷を訪れてもらい,そこからインスピレーションが得られた作品や,作家自身が選んだ作品を構成して展覧会にしたものです。地域と作家という点では,例えば越後妻有や瀬戸内などでの美術展もありますが,その展覧会を伊那谷の辰野・飯田を初め愛知碧南・京都・大阪豊中などでも展示して,作家と鑑賞者そしてそれらの仲介をつとめた者たちがお互いに交流を深め,新たなるものを生み出す一つの気風を作り出したいと願って行おうとするものです。出品作家は,従来のジャンルで分けるとすれば,日本画家が4名,洋画家が7名,彫刻家が1名,版画家が2名,工芸家が2名,現代美術を含むインスタレーション作家が4名となります。