日本画の画材は性質上修正が難しいため、表現に偶然性を求めない限り、完成後の構図を決めてから、逆算して描いていくのが原則といわれます。
下図とは、写生(スケッチやデッサン)を元に、本画制作に取りかかる前に、作品のイメージやアイディアを具体的に形にするために描かれた絵のことをいいます。本画より小さなものを小下図といい、さらに本画に近い大きさで大下図を作ることもあります。
本展では、スケッチも含め下図等の資料と本画作品を展示し、構想から完成までの過程を比較してご覧いただけるような展示をいたします。作家によって制作過程は異なりますが、日本画ができるまでの一つの方法として、参考にご覧いただければ幸いです。