当館の美術コレクションは、神戸の蒐集家・池長孟(1891~1955)が作り上げたものを母胎に、「外国の影響を受けて作られた日本美術」というテーマで統一されています。今回はその中から、(1)安土桃山時代から江戸時代のはじめ、ポルトガルやスペインの影響を受けて流行した南蛮美術、(2)江戸時代にオランダから長崎の出島を通じて入ってきた西洋文化との出会いによって生まれた紅毛美術、(3)幕末から明治時代、日本の開国とともに、西洋の技術や文化を取り入れて花開いた文明開化の美術、を三つの柱にして、安土桃山時代から明治時代に至るまでのおよそ300年間、日本の芸術家が外国からの刺激をどのように取り入れ、何を創造してきたのかをご覧いただきます。