今日、「花の王」や「花の女王」と呼ばれて人気を誇る牡丹と薔薇ですが、牡丹は中国原産で古来富貴を象徴する花として珍重されて家紋に用いられたほか、特に桃山時代以降、絵画にも多く描かれました。一方、薔薇は江戸時代には日本でも栽培がおこなわれ、一部の博物図譜などには描かれていたものの、近代以降多くの絵画に登場するようになりました。
こうした牡丹や薔薇を含む花や鳥を主題とする花鳥画は日本絵画を代表する画題であり、草木、虫や水生生物、小動物を描いたものを含みます。また、風景画や風俗画などにも花や鳥を描いたものが見られます。
本展では福田平八郎、髙山辰雄、今井文二など大分出身の日本画家たちの作品をはじめとして花・鳥が描かれた絵画を紹介します。