いわきゆかりの現代作家を紹介する「ニューアートシーン・イン・いわき」の第48回目。
竹内公太は1982年兵庫県に生まれ、2008年東京藝術大学美術学部先端芸術表現学科を卒業し、2013年いわき市に移住。第二次世界大戦中に米国本土に向けて放たれた風船爆弾をテーマとした映像作品《盲目の爆弾》(2022年)や、原発廃炉作業の実態を告発した原発事故を取り巻くメディアの在り様を描いた《指差し作業員の代理人》(2011年-)(*1)など、時代の目撃者として社会を俯瞰し、芸術家の視点で発信するメッセージが注目を集めています。また、常磐湯本にあった明治時代建設の映画館の解体に取材した映像インスタレーション《三函座の解体》(2013年)などいわき市をフィールドにした作品も発表しています。
本展では、現代から近代、いわきから世界へと時間的空間的距離を軽々と行き来する竹内の今を紹介します。
*1 「指差し作業員」は2011年東京電力福島第一原子力発電所のライブカメラの前に立ち、カメラに向かって指をさした人物。竹内は彼の代理人として作品の編集、展示を代行している。