長崎版画は、長崎絵ともよばれ、江戸時代に長崎で版行された素朴な色合いが特徴の版画です。鎖国下、唯一異国に開かれた長崎では、異国の珍しい文物を描いた版画が版行されました。横浜浮世絵は、1859(安政6)年の横浜開港以降、幕末から明治にかけて横浜に関係のある異国文物が描かれた浮世絵版画です。どちらも旅人に土産絵として人気でした。
長崎版画と横浜浮世絵には、珍しいものが描かれ、当時の人々に新しい風を吹きこみ、異国への憧憬を感じさせました。
本展では、異国文物が溢れていた長崎と横浜、それぞれの港町を通じて生み出された長崎版画と横浜浮世絵を展示します。この機会に「日本のなかの異国」をみつめてみませんか。