「闇と光が衝突した空間に鮮烈なドラマが生まれる」
この特徴をもつ「バロック」絵画の呼称は「バロックパール」(歪んだ真珠)が語源とされています。
真円真珠養殖の歴史は1889年に日本で本格的に始まり、その後1917年に安定的な量産に成功。1919年ロンドン市場で売りに出されるが天然真珠中心であった欧州では攻撃の的となり1921年パリで裁判に発展しましたが、1924年の判決で本質的に天然真珠と変わらないと認められ今日に至ります。
近年、趣向品目的での生き物の飼育、狩猟は問題視されています。
しかし、真珠の養殖については趣向品目的であるにもかかわらず問題視されていない。そして真珠を取り出した後の真珠母貝は多くの場合コストをかけて大量廃棄されます。
大量消費社会の光と影。
社会の歪みというコンセプトを核として、“ジュエリー”になるために育てられた真珠母貝を美しいバロックパールのジュエリー につくり変えます。