「花は根に鳥は古巣に」は崇徳天皇が詠んだ歌が元になっていることわざです。花が土に還るように、空を飛ぶ鳥が巣に帰るように、物事はすべてその根源へ帰ることを意味しています。
花や鳥は古くから私たちの身近にありました。絵画の分野においてもその姿は様々な形で描かれ、それらを画題にした作品は「花鳥画」として親しまれています。多くの画家たちがその美しさに目を留め、これまで数々の名品が生み出されました。当館でも多くの花鳥画を収蔵しており、本展では「花は根に鳥は古巣に」帰るように原点に立ち返り、収蔵寄託作品の中から花や鳥をテーマにした作品を厳選して展示いたします。また、近年の収集活動で新たに収蔵され、今回初出品となる作品も複数お披露目となります。ぜひこの機会に、季節の移ろいとともに様々な表情を見せる花鳥の美しさをご覧いただければ幸いです。