海辺の集落を見守るように島の頂に鎮座する弁天様。島へは潮が引いたときに歩いて渡ることができます。明治時代にはすでに執り行われていたとされる集落の「弁天様のお祭り」も、近年は高齢化などにより継承が難しくなっていました。
2018年、地域資源をアートにより再評価し、町の活性化につなげるアートプロジェクト「つなぎまちのつなぎかた」がアーティストの五十嵐靖晃により始まりました。3年に及ぶリサーチと対話により生み出された《海渡り》は、古くから地域に伝わる弁天信仰を住民とともにアートの力によって再構築し、町内外の人々の協力を得ながら後世に受け継いでゆくことを目指す新しいかたちのアート作品です。