時代や世代を超えて感じる、「昭和の面影」
この度 やかげ郷土美術館では、特別展「与 勇輝展 昭和の面影」を開催いたします。
創作人形作家 与 勇輝は1937(昭和12)年神奈川県に生まれました。19歳でマネキン人形の会社に就職し、デザイン、製作、ディスプレイなどに携わります。やがて独自のものを創りたいとの思いから、勤務の傍ら創作人形を制作するようになります。46歳の頃から作家として独立し、その後は、日本各地での巡回展や、海外ではニューヨーク、パリ、サンパウロでも展覧会を開催し、布から創り出される立体感ある作品から「布の彫刻」と称され、国内外の多くの人々より絶賛されています。激動の昭和を生きた自身の子ども時代を軸に、子どもたちの日常のささいな表情をとらえ、小物ひとつひとつにまで緻密に手作りされた個性ある人形たちには温かみがあり、観る人の郷愁を誘います。
本展では、「昭和の面影」を主なるテーマに、初期から近作までの代表作約100体を展示します。与 勇輝の人形芸術の世界を通じて、昭和を知る世代には懐かしい想い出を、そして昭和を知らない世代には優しい情景を共感し、時代や世代を超えて「昭和の面影」を感じていただければ幸いです。