淺井裕介は、土やマスキングテープなど身近な素材を用い、近年では壁や床など20mを優に越すような大きな空間に制作するなど奔放に作品を展開しています。これまでさまざまな土地を訪れてはその場所に返答するように、想像力と詩情豊かに制作を行ってきた淺井。今回の公開制作では、平面を離れ、半立体となる支持体を作成し、四つ足の動物から、芽が生え木々が茂り、小さな生き物が集まっていく様子を、府中市美術館の公開制作室を舞台に展開します。小さな種が芽をだし、木になり森になるように、豊かな大地へと細かな生き物たちが増えていくイメージを現出させる計画です。淺井が創造する多様な植物や動物たちの姿を通して、生命の世界のかがやきを伝えます。