タイトル等
第1期コレクション展
+6
会場
宮崎県立美術館
会期
2021-04-10~2021-06-22
休催日
県独自の緊急事態宣言の発令を受け、以下の期間休館いたします。
5月10日(月)から5月31日(月)まで
※状況により、休館の期間に変更が生じる場合があります。
観覧料
観覧無料
概要
名品セレクション -緻密な版画
宮崎県立美術館では、「郷土出身作家及び本県にゆかりのある作品」「わが国の美術の流れを展望するにふさわしい作品」「海外のすぐれた作品」という3つの柱にそって作品収集を進め、現在約4,200点の作品を収蔵しています。
ここでは、日本の美術史に大きな足跡を残した国内の作家たちによる作品や、シニャックやピカソなど20世紀の西洋美術を代表する巨匠たちの作品、無意識や夢の世界を描こうとしたシュルレアリスムの作品など、コレクションの中から選りすぐりの名品を、毎回テーマを変えて展示しています。
今回は特集展示として、柄澤斎や小林敬生など国内の版画家たちによる、多様な技法を駆使した緻密な版画の世界を紹介しています。多彩なコレクションの魅力をお楽しみください。

宮崎の美術 -春の息吹
明治時代、日本の絵画は急激な社会の変化の中で転換期をむかえます。西洋の表現も取り入れられ、新しい「日本画」を求めた模索が始まりました。この時代に活躍した本県出身の日本画家として、伝統的な狩野派の流れを汲む山水画で力を発揮した山内多門がまず挙げられます。また、同時代に秀麗な美人画で認められていたのが益田玉城です。
一方、本県出身の洋画家では、太い輪郭線と鮮やかな色彩で独自の画風を追求した塩月桃甫が、大正5年に文展(文部省美術展覧会)に入選しています。また、力強い筆づかいで生命力あふれる女性像を描いた山田新一などが中央画壇で活躍しました。
今回は、宮崎県を代表するこれらの作家の作品を紹介するとともに、「春の息吹」をテーマとしたコーナー展示も行います。

生誕110年 ロベルト・マッタ
「最後のシュルレアリスト」と呼ばれるロベルト・マッタ(1911-2002)は、自己の内的世界を激しく、ダイナミックに表現した作家として知られています。
マッタの作風の特徴は、オートマティスム(自動記述)によるスピード感溢れる線と複雑な色彩の階調によって描かれた、宇宙を思わせるような空間表現にあります。切り子面のような形の空間の中には、複数の地平線や消失点があり、人のような奇妙な生き物たちはどこかユーモラスな動きをしています。シュルレアリスムの創始者であるアンドレ・ブルトンはマッタのことを「瑪瑙の中に身を投じた人」と言い、「遠近法を革新する」新しい空間表現を高く評価しました。
ここでは、暗い画面に不思議な光が飛び交い、強烈な印象を放つ大作「吸引の芽」と、マッタの世界観が凝縮された4つの版画集から選りすぐりの作品を一堂に集めて展示しています。ロベルト・マッタによる迷宮のような空間表現をお楽しみください。

瑛九の言葉
宮崎県出身の画家、瑛九(本名:杉田秀夫)は、今年で生誕110年を迎えます。生涯を通じて独自の表現を求めた画業のほかにも、文筆活動や、美術団体の結成など、多方面で活躍しました。
瑛九が、画家を目指して絵を描き始めたのは、14歳の時です。16歳からは美術評論やエッセイなどを新聞、雑誌に投稿し、多数掲載されるなどしていました。また、生涯を通して家族や美術仲間、友人たちには数多くの書簡を送っています。それらの中で、瑛九は近況報告や技法のアドバイスなど日常的なやりとりだけではなく、人生や芸術に対する考えや、自身の悩みなど様々なことについて書き残しています。
ここでは、瑛九が多彩な画業のかたわら発し続けた折々の言葉とともに、試行錯誤を繰り返しながら制作した作品をご覧ください。
本県出身の作家やゆかりの作家による作品の魅力をお楽しみください。

形へのアプローチ
抽象的でありながら生き物や機械にもみえる形。作家はどのような考えを背景に発想し、形にアプローチしたのでしょうか。
バルラは、光、速度、運動などを新しい時代の美として直感的に捉えようとした未来派の一人でした。手の動きの軌跡をしなやかな曲線として捉え構成しています。
アルプは、ダダやシュルレアリスムに参加し、自由で無垢なイメージを求めました。まるでそれ自体が生命のようにも感じられる、単純で大らかな有機的形態を表しました。
ポモドーロは、極限まで磨き上げられたような抽象彫刻に感銘を受けるも、完全な形はもう必要ではないと感じ、幾何学的な立体を切り裂き、複雑で記号や機械のような凹凸を垣間見せる神秘的な形を表しました。
3人の作家によるそれぞれの形をお楽しみください。
イベント情報
学芸員によるギャラリートーク(参加無料)

展示の見所や作品について、分かりやすくお話しします。
どうぞお気軽にご参加ください。

日時 4月18日(日)14:00~ 30分程度
内容 国内外の名品-ロベルト・マッタを中心に
場所 展示室1、2

日時 5月3日(月・祝)14:00~ 30分程度
内容 瑛九の言葉
場所 瑛九展示室
会場住所
〒880-0031
宮崎県宮崎市船塚3-210 (県総合文化公園内)
交通案内
●JR 宮崎駅から
・「西1番のりば」発の宮崎交通バス4分、「山形屋前」で下車し、「宮交橘通支店前」(交番近く)で「文化公園」「古賀総合病院」、国富・綾方面行等に乗換え9分、「文化公園」または「文化公園前」下車すぐ
・「西2番のりば」発の宮崎交通バス(「古賀総合病院」「綾」「酒泉の杜」行) 14分、「文化公園前」下車すぐ
・タクシーで約15分

●JR 宮崎神宮駅から
・タクシーで約5分、徒歩で約20分

●宮崎空港から
・「1番のりば」発の宮崎交通バス12分、「宮交シティ」で下車し、「3番のりば」で「古賀総合病院」、国富・綾方面行等に乗換え20分、「文化公園前」下車すぐ
・「JR宮崎空港駅」発の列車10分程度、「宮崎」で下車JR宮崎駅からの案内と同様
・タクシーで約30分

●高速道路から
・宮崎西ICから 車で約15分、宮崎ICから 約20分
ホームページ
https://www.miyazaki-archive.jp/bijutsu/
宮崎県宮崎市船塚3-210 (県総合文化公園内)
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