日本は美しい四季のある国です。春夏秋冬によってもたらされる風景の素晴らしさは、国内外を問わず、多くの人々を魅了し続けています。花はこうした日本の四季の美しさを彩る要素の1つであり、古今を通じて、和歌や絵画、文学作品、織物などに表現されてきました。
茶の湯もまた、四季の移ろいを大切にする日本の伝統文化の一つです。その中にあって花は、茶室の床で花入に生けられたり、茶道具の中に取り入れられて、鉢や皿などの焼き物、茶器などの塗り物の意匠として見る事が出来ます。また、直接的に花が意匠として用いられていなくても、花を詠んだ和歌が書かれた掛軸や、花の名前を銘に持つ道具などもあり、茶会に「華」を添えてくれます。
今回は、花が取り入れられた様々な茶道具を取り上げて展示します。花のある茶道具の世界をご覧下さい。