豊かな教養をもって詩書画に親しみ、自らもそれを作る人々ー文人(ぶんじん)は、東アジアにおいて文化の担い手として、文学・芸術の発展を促しました。日々生まれる想いを、墨を磨り筆をとって芸術作品へと昇華させた彼等の雅趣は、書斎道具といった普段づかいの品々にも反映されていきます。文人が生み出す作品、書斎に置く文房具などは、かくありたという彼等の理想が表された、彼等の肖像そのものであったといえましょう。
本展観では、12~20世紀の中国・朝鮮・日本における文人の書画と、書斎道具を一堂に展示します。また小特集として、明から清時代にかけて流行した文人肖像画をご紹介し、東アジアの多彩な文人文化をご覧いただきます。