この展示で紹介するお話は、みやぎ民話の会が、1985年から1988年にかけて、宮城県から委託を受けて行った「宮城県民話伝承調査」の際に聞き書きした民話です。
語った方の大部分は、震災の前にすでに亡くなっています。そして、語られた土地の姿はいま大きく変化し、若い人の多くは浜を去ることを余儀なくされるという現状もあります。しかし、手許に残った語りは、かつてここで生きていた人々の姿を、ありありと伝えてくれます。
2011年3月11日の大津波で大きな被害をこうむった宮城県内の沿岸集落でかつて聞いた話から、小野和子が10話程度選んで紹介するシリーズ展です。
第8回目となる今回は、多賀城市で聞いた10話をご紹介いたします。