タイトル等
<企画展>
田島征三展『ふきまんぶく』-それから、そして、これから
会場
安曇野ちひろ美術館
展示室4
会期
2020-09-04~2020-11-30
会期変更
開催時間
9:00~17:00
観覧料
大人900円/高校生以下無料
団体(有料入館者20名以上)は700円/65歳以上、学生の方は700円/障害者手帳ご提示の方、介添えの方(1名)は無料/年間パスポート3000円
主催者
ちひろ美術館、信濃毎日新聞社
協賛・協力等
特別協賛 株式会社ジャクエツ
協賛 小野谷機工株式会社
協力 偕成社、童心社
概要
田島征三は、幼いころから画家を目指し、80歳となった今もエネルギッシュに制作活動を続けています。本展では、33歳のときの絵本『ふきまんぶく』を起点とし、彼が常に表現してきた、いのちの諸相を紹介します。

田島は美術大学に入学後、商業デザインの世界に足を踏み入れたものの、自分が本当に描きたいものを追い求めます。そのひとつが絵本で、在学中につくった手刷り絵本『しばてん』により、絵本界に知られ、『ふるやのもり』(福音館書店 1965年)でデビューします。次の絵本『ちからたろう』が1969年BIBで金のりんご賞を受賞、急速に忙しくなるなか、自分らしい仕事ができる環境を求め、自給自足の生活をするべく、東京都西多摩郡日の出村へ同年9月に引っ越します。

『ふきまんぶく』とその時代
日の出村では鶏、ヤギ等を飼い、土を耕し、妻と幼い子どもたちと暮らしながら、制作にいそしみます。春、土手にふきのとうが芽を出し、それを村の人が「ふきまんぶく」と呼ぶのを知った田島は、「ふき」という名の少女と大地に生えるふきとの交流を描く絵本に取り掛かります。岸田劉生の麗子像などを研究して生まれた少女の顔は丸く、見開いた目と厚めの唇は土着的な強さを感じさせます。

いくつもの紙をつなぎ足し、その上に盛り上がるまで塗られた泥絵の具の質感は、ふきが育ち、少女が眠る土のにおいや香りまで伝えるようです。絵ごと異なる視点は、静かに進んでいくストーリーの各場面に新鮮な驚きを生み、絵本に豊かな変化をもたらしています。

田島は絵の創作と同時に社会の不正にも怒り、心を痛めます。「『政治に関わりたくない』人間として、『政治ギライ』の人々に対して『ベトナム反戦』の行動を起こそうと」「ベトナムの子供を支援する会」の中心メンバーとして活動します。斬新な反戦バッグ(和田誠デザイン)の制作提案にはじまり、1967年11月からは反戦野外展というかたちで仲間のイラストレーターたちにも広くよびかけ、毎月のように東京の街頭で多くの人がさまざまなパネルを展示しました。1970年には、いわさきちひろにも出品を依頼しています(同時開催「ちひろ いのちを見つめて」にて展示中)。
また、1964年9月、神奈川県の厚木基地から飛んだ米軍機の墜落事故で息子3 名や社員を亡くした舘野正盛さんの支援のために、1979年田島は絵を描きました。B全の画面には、被害者の顔のみならず、バッタや鳥、花も描かれ、あらゆる命を視野に入れた田島の視点がうかがえます。

それから(1980年代~1997年)
日の出村は、1974年には日の出町となり、この自然豊かな地に更なる変化が起きたのが1983年です。谷戸沢廃棄物広域処分場が美しい森に建設され、さらに、1989年にふたつ目の巨大ゴミ処分場が建設される計画を知り、田島は反対運動を起こすことを決めます。ゴミ問題に打ち込み、創作のための時間を失いながらも「これは日の出町だけの問題ではない。(……)日の出町の谷戸沢処分場からの漏水問題を究明し、第二処分場の計画を中止させられなければ、この25年間、日の出町から発信してきたぼくの作品は全部ウソになってしまう。」と田島は運動を続けます。その最中、この問題を絵本にしてはという編集者の提案を受け、田島が初めて、「社会的メッセージを伝えるためにつくった絵本」が、『やまからにげてきた・ゴミをぽいぽい』です。

この絵本では、ふたつの話が本の表と裏から始まります。表からは、山に住む動物たちを主人公とした「やまからにげてきた」、裏からは、大量生産、消費、廃棄をする人間を描いた「ゴミをぽいぽい」という話が描かれ、最後に同じ場面でつながり、ふたつの異なる立場からゴミ処分場の裏にある現実をあらわにする構造になっています。この絵本の描く身近なテーマは、古びることなく、2007年には台湾で翻訳出版もなされ、読者に問いを投げかけ続けています。

そして、今
日本のアジアに対する侵略という過去の事実を見つめ、平和の大切さを絵本で伝えようと、田島征三ら4 名の画家が中国、そして韓国の絵本作家たちによびかけ、2005年日中韓平和絵本プロジェクトが始まります。3 か国から4 名ずつの画家が参加し、それぞれの絵本を3 か国で翻訳出版しています。田島はトルコの詩人ヒクメットの詩「死んだ女の子」に着想を得て、戦争で死んでしまった兵士の立場から、『ぼくのこえがきこえますか』を制作します。半具象と抽象でなるこの絵本は、見えない感情や死んだものの魂などを描きながら、戦争の虚しさを語る、異色な取り組みでした。

そのほか、本展では田島の少年時代の体験をもとにした、最新作(2020年夏 偕成社より出版予定)の絵本『つかまえた』のための作品や、近年のタブローも展示します。
イベント情報
会期中のイベントはすべて中止
ホームページ
https://chihiro.jp/azumino/exhibitions/25814/
会場住所
〒399-8501
長野県北安曇郡松川村西原3358-24
交通案内
[電車によるアクセス]

■安曇野ちひろ美術館の最寄り駅
●JR大糸線 信濃松川駅
信濃松川駅から 安曇野ちひろ美術館まで 約2.5km
・タクシー 約5分
・レンタサイクル 約15分
・徒歩 約30分
※ レンタサイクルは、信濃松川駅前で借りることができます。お問い合わせ先:セピア安曇野・松川村観光協会 TEL. 0261-62-6930

●JR大糸線 穂高駅
穂高駅より あづみ野周遊バス利用 約20分
※ あづみ野周遊バス
穂高駅を中心とした安曇野の観光地を巡る周遊バスです (運行区間内は乗り降り自由)。
4月下旬から11月上旬まで土日祝のみ運行。 (ただし、GW・7月下旬~9月上旬は平日も運行)

●JR大糸線 信濃大町駅
信濃大町駅より 信濃大町周遊バス「ぐるりん号」利用 約35分
※ 信濃大町周遊バス「ぐるりん号」
7月上旬から11月上旬までの土日祝のみ運行。 (ただし、7月下旬~9月上旬は平日も運行)

■長野市からのアクセス
長野駅から JR篠ノ井線にて 松本駅 へ
松本駅で JR大糸線に乗り換え 信濃松川駅 もしくは 穂高駅 下車

長野駅から 松本駅を経由し、南小谷駅へ行くリゾート列車も利用できます。(1日1往復)

<補足>
長野市からは大町への高速バスもございます。
※ このバスをご利用の場合は、信濃大町駅バス停にて下車、JR大糸線に乗り換え 信濃松川駅 まで電車をご利用ください。
また、7月上旬から11月上旬まで 大町周遊バス「ぐるりん号」が運行しております。安曇野ちひろ美術館を通るコースもございますので、ご利用ください。

■松本市からのアクセス
JR大糸線にて 信濃松川駅 もしくは 穂高駅 下車

[飛行機(信州まつもと空港)からのアクセス]
信州まつもと空港から、安曇野市(穂高駅前)・池田町(道の駅池田)・松川村(すずむし荘)・大町市(大町温泉郷)・白馬村(神城駅、白馬八方バスターミナル)・小谷村(栂池高原)を往復するシャトルバスが運行しております。
・安曇野ちひろ美術館最寄の停車バス停 : 松川村(すずむし荘) 下車 徒歩 5分程度

[都心から高速バスによるアクセス]
東京 新宿駅西口バスターミナル から白馬方面へ高速バスが運行しております。
・安曇野ちひろ美術館最寄の停車バス停 : 安曇野松川 下車 タクシー 約8分

[車によるアクセス]

長野自動車道「安曇野」I.C.より 大町・白馬方面へ 約30分
※駐車台数 200台(第1・2駐車場合計) 大型バス 8台(第1駐車場)
※第1駐車場から美術館までは約徒歩2分です(一部段差あり)。 お体の不自由な方は、身障者用駐車場もございますので、事前にご連絡ください。(TEL:0261-62-0772)

※2012年10月7日より 豊科ICは 安曇野ICへ名称変更いたしました
ホームページ
http://www.chihiro.jp/
会場問合せ先
テレフォンガイド:0261-62-0777
長野県北安曇郡松川村西原3358-24
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