土門拳(1909-1990)は、戦前から戦後を通じて活躍したわが国を代表する写真家の一人です。山形県酒田市に生まれた彼は、日本工房写真部員として活動をはじめ、初期には報道写真や黄金期の文楽、肖像写真に精彩を放ちます。戦後は<リアリズム写真>を提唱し、日本社会の現実に深く迫った「ヒロシマ」「筑豊のこどもたち」に代表されるドキュメントシリーズ、日本美の探求に生涯をかけた「古寺巡礼」シリーズなど、数々の傑作を生んで日本写真界をリードしました。
本展は、写真家・土門拳の全業績を約400点の作品によりご紹介する大規模な回顧展となります。