多種多様な人々が暮らすこの地球。住む場所や民族がたとえ同じであっても、その考え方や文化は異なったりもします。それでも人々は互いを認め合い、しかしそれ故にいがみあったりもします。人々が隣り合い混じり合う様を絵の具のパレットに見立てると、現代美術は、この地球という「球体のパレット」から色をすくい取って表現することと言い換えられるかもしれません。
こうした世界で繰り広げられる多様なアートを収集したのが「タグチ・アートコレクション」。日本の実業家・田口弘氏と、収集を引き継いだ長女美和氏が親子二代にわたって築き上げ、アジア、アメリカ、中東、アフリカ、ヨーロッパ各国のアーティストによる作品から構成されています。
その中から約70点を厳選した本展は、世界中の現代美術がひとところに凝縮した展覧会です。三笠市出身のアーティスト・川俣正や別海町ゆかりの大竹伸朗の作品、上川町出身の女子スキージャンプ選手・高梨沙羅をモティーフとする作品など、北海道にゆかりある作品もご紹介します。 独創的で機知とユーモアに富むアートが見せる「いま」に対して、ぜひ目を向けてみませんか?