青銅器にあらわされた文字
現在の漢字の祖先にあたる中国古代の文字=(それが)金文(きんぶん)
平面上に「書かれた」ものではなく、鋳物の技術によって
立体的に「造られた」もの。
古代中国、高度に発展した青銅器文化が栄えた時代に、現在の私たちが日常的に使う漢字のルーツ―金文―は誕生しました。そこには王と臣下の関係や様々な儀礼、土地の争いをめぐる裁判記録など、当時の社会情勢を伝えるもの、立身出世や不老長寿の現世利益を願ったり、報われない忠誠心を嘆くような人間の生の感情を伝えるものまで、実に多彩な内容が記され、そこからは古代中国の人々の生きた声が聞こえてくるようです。金文の世界をご紹介するとともに、復元鋳造レプリカやその鋳型を併せて展示することで、金文をわかりやすくお伝えします。