1996年に出版された絵本『リトルブッダ』(佼成出版)。この時期、葉祥明は“心をみつめる絵本”の制作に励みました。それは、絵本『イルカの星』や絵本『宇宙からの声』などの作品へと続きます。
本書では、ひとりの少年の目を通して「ぼくってなんだろう?」「なぜ生まれてきたのだろう?」「いのちって何だろう?」という普遍的なテーマを、ブッダとおぼしき人物と対話することで、“気づき”の道へと歩みます。
一番大切なことは“やさしい思いやりの心”。“生きる”とは、自分のためだけでなく、生きとし生ける宇宙全体のいのちのため…。
20年以上前に描かれた本作は、色褪せることなく、個人的な悩み、現代社会が抱える様々な問題を解決するための考え方や心を伝えています。メルヘン画から新たな絵画表現へと変化した透明感あふれる作品と合わせてご鑑賞下さい。