美術家、植松奎二は1947年に神戸市で生まれ、1970年代前半に関西を拠点に活動し、1985年以降デュッセルドルフと関西を往復しながら制作活動を続けています。植松の活動は、彫刻、インスタレーション、写真、映像、パフォーマンスなど、多岐に及びますが、それらを通じて植松が一貫して取り組んでいるテーマは「みえる構造・存在・関係をあらわにみえるようにすること。みえない構造・存在・関係をあらわにみえるようにすること。みえる構造・存在・関係をみえなくすること。」です。
この展覧会では植松の活動の中から写真・映像作品を紹介します。自らの身体を用いて空間のスケールや物体の関係を測定する、あるいは、眼に視えない力や関係を見せる等、1970年代の初期作品から新作の写真・映像インスタレーションに至るまで、植松の写真・映像作品に一貫して流れる「身体と眼差しに関する思考」をご覧ください。