1962(昭和37)年のインド初渡航以降、秋野不矩は、計14回に渡るインド訪問のほか、アジア・アフリカの各国を旅行し、現地で見聞した風景などを題材に制作を行いました。海外での秋野の興味が、多くの旅行者が目に留めるような著名な場所よりも、現地の人々の生活に根差した所にあったことは、今日に多数残されている民家や寺院などを描いた作品群からも窺い知ることができます。
本展では、《砂漠の街》、《民家(ブバネシュワールオールドタウンA)》といった、秋野が実際に現地を踏み分け取材した、インドを始めとする海外の街並みや建物・遺構等を描いた作品を中心に展示します。