早稲田大学會津八一記念博物館
富岡コレクションを中心に
新潟市會津八一記念館と姉妹館協定を結ぶ早稲田大学會津八一記念博物館の富岡コレクションは、江戸時代の禅僧白隠画《布袋すたすた坊主図》や《蛤蜊観音図》などを有することで知られています。
富岡コレクションは、新潟県糸魚川市出身で、日本重化学工業株式会社の初代社長富岡重憲(1896~1979)が、永年にわたって収集した美術品で構成されています。特に、富岡は、江戸時代の禅書画に深い関心を寄せており、近世の主な禅僧を作品でたどることができるほどのコレクションを形成しました。
本展では、禅をテーマに、富岡コレクションの近世書画と、會津八一書作品を中心に紹介いたします。また、それら作品に合わせて、富岡コレクションのもう一つの核となっている高麗茶碗や和物茶碗、中国・明・清時代の鑑賞陶器の逸品も同時に展示いたします。
さらに、特別展示として、良寛の禅学の真髄ともいわれ、良寛が自ら『法華経』の多彩な思想を漢詩等によって示したとされる、良寛書《法華讃》(新潟市蔵)も紹介いたします。