画家・原田泰治は、日本における素朴画家の第一人者として1980年代から活躍し、その取材地は日本のみならず世界に及んでいます。
対象を大きくつかみながら、細部にこだわる彼の作品の原点は、足が不自由な少年時代、山間の高台で下界を眺めて過ごしたことで[鳥の目]をもらい、友達が駆け回るのを木の切り株に座って待っている間に花や虫を観察することで[虫の目]をもらったことにあると後に語っています。
さらに原田氏の作品に登場する人物には目鼻・表情が描かれていません。見る人が、そこに自分の想いを投影しながら鑑賞する事で、原田氏の世界観と絆を結ぶことができると、氏は語ります。
平成26年度に続き2回目の開催となる本展では、日本の童謡・唱歌の世界を、どこか懐かしい作家の個性あふれる風景画で巡ります。
また、本展開催にあたり、丹波市青垣町に取材し、描かれた新作も出展されます。