小杉小二郎氏は、洋画家・中川一政に師事し、長きにわたるフランスでの制作により、深みのある色彩で詩情豊かな絵画世界を生み出している現代洋画家です。主題は、静物や風景が多く、岩彩の使用やガラス絵、オブジェ、陶芸作品など、多様な表現方法も試み、とどまることなく制作の幅を広げています。
当館では、平成18年に「小杉小二郎の世界展―パリ・諏訪 やさしさの予感―」を開催。油彩画をはじめ、オブジェなど82点の作品を一堂に展示し、好評を得ました。本展では、当館での10年ぶりの個展として、最新作を中心に、近年制作された作品の中から、油彩画、オブジェ等およそ85点を展示します。「この国(日本)こそ私の故郷と認識を新たにした」という小杉氏の、日本やフランスの風景と、窓辺の佇まいをお楽しみください。