タイトル等
創設80周年特別展
日本民藝館所蔵
沖縄の工芸
併陳 坂本万七撮影による戦前の沖縄写真
会場
日本民藝館
会期
2016-06-21~2016-08-21
休催日
月曜日 (ただし祝日の場合は開館し、翌日振替休館)
開催時間
10:00~17:00
入館は16:30まで
観覧料
一般 1,100円 大高生 600円 中小生 200円
概要
創設80周年特別展第2弾として、当館の所蔵する沖縄の諸工芸と、1939年暮れから1940年に当館創設者・柳宗悦(1889-1961)に同行した写真家・坂本万七 (まんしち) (1900-1974)が撮影した沖縄の風物写真を併せ、沖縄の工芸展を開催します。
柳宗悦と沖縄
柳宗悦が長年待ち望んでいた沖縄を初めて訪れたのは1938年暮れ、今から77年前のことです。そして1940年の夏までに4回、併せて100日程滞在しました。当時の沖縄は、中央から遠くはなれた文化的に遅れた地域とみなされていました。しかし実際に訪れた柳の眼に映った沖縄は驚くべき美の宝庫でした。そこで人々の暮らしや手仕事にふれ、古着市で織物を、古道具屋や荒物屋で焼物や漆器を蒐集しました。そして、種々の工芸品が純粋な状態で保たれ、風俗・生活・信仰にも色濃く伝統が残る姿を目のあたりにした柳は、「混沌とした日本工藝の現在に琉球が存在することは奇跡に近い」と考え、これを学び研究し紹介する意義の大きさと必要を痛感したのです。
そして2度目の旅は、沖縄工芸の素晴らしさとその所以を学ぶことを主な目的としました。この旅で濱田庄司・河井寛次郎は焼物を、芹沢銈介らは染物を、柳悦孝 (よしたか)・田中俊雄らは織物を学びました。帰京した柳は日本民藝館での展示や『工藝』などの出版物で精力的に沖縄の紹介を行います。3度目の調査の旅に同行した坂本は、柳とともに厖大な量の貴重な写真を撮影しました。柳を魅了した王家の陵墓である玉陵 (タマウドゥン)、橋や建築、首里の街並、屋根瓦、石畳の道、舞踊、婦人の琉装、壺屋の陶器制作、機織などです。また、この時におこった方言論争で柳は、標準語も大切だが素晴しい風俗言語である方言も大事にすべきと主張し、県当局と真向から対立しました。
1940年の最後の訪沖から5年、沖縄は戦場となり壊滅的な被害をこうむりました。かつて柳と共に沖縄で学んだ工芸作家たちは戦後柳に代わり度々現地を訪れ彼らを励まし、沖縄の手仕事の復興に力を貸しました。一方、坂本の写真は戦禍で失われた建造物や風景を偲ぶことができる貴重な資料ともなっています。
日本民藝館が所蔵する沖縄工芸品
当館所蔵の沖縄工芸品は、色絵や線彫文などの焼物、紅型衣裳などの染物、絹や木綿や苧麻 (ちょま) の絣衣裳や花織などの織物、最近修復を終えた朱漆沈金三巴鳳凰文椀などの漆器があります。また所蔵品は、かつて国宝であった世持橋 (よもちばし) の欄干彫刻拓本や木製の素朴な垢取 (あかとり) や張り子人形にまで及び、柳による蒐集の独自性、多様性を示しています。
イベント情報
記念講演会
日本民藝館の沖縄染織 ― 全所蔵品精査を終えて
7月30日(土) 18:00―19:30
〔講師〕柳悦州 (よしくに)(沖縄県立芸術大学附属研究所教授)
〔料金〕300円 (入館料別、要予約)
ホームページ
http://www.mingeikan.or.jp/events/special/201606.html
会場住所
〒153-0041
東京都目黒区駒場4-3-33
交通案内
電車をご利用の場合
・京王井の頭線「駒場東大前駅」西口から徒歩7分
・小田急線「東北沢駅」南口から徒歩15分

バスをご利用の場合
※バスは本数が少ないためご利用の際はご注意ください。
・渋谷駅西口バス乗り場より
東急バス
渋55系統 代々木上原・東北沢経由幡ヶ谷折返所行き
「代々木上原」下車 徒歩8分

お車をご利用の場合
・駐車台数に限りがございますので(3台)、なるべく公共の交通機関をご利用願います。
・環状6号線(山手通り)の三叉交差点(東大裏門付近、ガソリンスタンド有り)を東北沢方面へ向かう道に入り、上原二丁目の信号機を左折、突き当たりを右折しますと間もなく右側にあるのが日本民藝館、左側が駐車場となっております。
・周辺道路が狭く一方通行のため、通行は中型バスまでが可能です。大型バスでお越しの際は事前にご連絡下さい。
ホームページ
https://www.mingeikan.or.jp/
東京都目黒区駒場4-3-33
Webcat plus 展覧会タイトル等から関連資料を連想検索