いま、日本の伝統や文化は国内だけでなく海外からも大きな注目を集めています。歌舞伎などの古典芸能や本格的な茶華道に通じていなくとも、無形文化遺産となった和食を愉しんだり、一服のお茶や一輪の花に心を癒されたり、書道を習いに行ったりする方も多いのではないでしょうか。このようにわたしたちは今日も、伝統や文化の息づいた日本独特の美意識を生活のなかに感じることができます。
本展では、「和のかたち」と題して美術館で出会う日本の美をお楽しみいただきます。金銀に彩られた琳派の絵画、優美な古筆、日本の風土が育んだ漆工芸など、所蔵の日本画、日本洋画、書、工芸より日本の伝統や文化を感じさせる約60点の作品を選びだしました。2016年の新春を彩るにふさわしいさまざまな「和のかたち」をぜひご覧ください。