タイトル等
所蔵作品による小企画展
五葉描く 花図鑑
会場
鹿児島市立美術館
会期
2015-11-06~2015-12-26
休催日
月曜日 (11月9日は開館。祝日の場合は翌平日)
開催時間
9:30~18:00
入館は 17:30まで
観覧料
一般 300円 高大生 200円 小中生 150円
※所蔵品展と共通、年間パスポートでもご覧いただけます。
概要
美人画で知られている橋口五葉(1881~1921)ですが、その短い生涯にわたって描き続けた、もう一つの主要モチーフが植物でした。園芸を生涯の趣味とし、その美を絵画作品として描き留めています。そもそも画号も、鹿児島市樋之口町の自宅の庭の五葉松から取られており、植物への愛着ぶりがうかがえます。
19世紀末にヨーロッパを席巻した美術思潮アール・ヌーヴォーは、その名のとおり、新しい芸術を目指しました。過去のいかなる様式とも決別しようとしたため、おのずと自然に回帰することとなり、芸術家たちはそこから学び直そうとしました。また、世紀末は産業革命の時代でもありました。機械文明の恩恵にあずかりながらも、一方で人間を疎外しようとする巨大な力に反発した彼らは、やはり自然に立ち返ろうとしたのです。そんな自然の姿を最もシンボリックに表すものが植物でした。
アール・ヌーヴォーを日本で花開かせた立役者の一人が、橋口五葉です。洋行していない五葉にとって、夏目激石などから見せてもらったヨーロッパの書籍や雑誌がその影響の源とも言われていますが、五葉がそのような新興運動にすぐさま反応できたのは、同時代の人間としての鋭敏な感性があったのは当然のこと、植物の生態についての知識やそれを描写する高い技術を、修得していた点が一因とも言えるでしょう。
モチーフそのものとして、あるいは背景として、膨大な植物図を描いた五葉ですが、実際に図鑑を編集する機会はありませんでした。そこで本展は、もし五葉が花図鑑を制作していたら、という想定のもと、当館の所蔵品の数々をお楽しみいただくという企画です。
装幀家としても名高い五葉のこと、どのような外観の図鑑ができていたかについては、ご観覧の皆様がそれぞれに想像していただければ幸いです。
会場住所
〒892-0853
鹿児島県鹿児島市城山町4-36
交通案内
公共交通機関で来館の場合
■ カゴシマシティビューバス「西郷銅像前」下車、徒歩1分。
■ 市電「朝日通」、バス「金生町」下車、徒歩5分。
■ 鹿児島本線 鹿児島中央駅より、車で10分。
ホームページ
https://www.city.kagoshima.lg.jp/artmuseum/
鹿児島県鹿児島市城山町4-36
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