タイトル等
小林孝亘 新作展
会場
西村画廊
会期
2015-11-11~2015-12-12
概要
西村画廊では、2015年11月11日(水)より 12月12日(土)まで、小林孝亘の約2年振りの新作展を開催いたします。

小林孝亘は1960年東京日本橋に生まれ、1986年に愛知県立芸術大学を卒業しました。大学卒業後、制作に集中するため外界との接触を極力避けていた小林は、そうした自己を投影した「潜水艦」の姿を約9年間にわたり描きつづけました。そして1995年、水戸芸術館の「絵画考‘95」展において、光に包まれる水飲み場や樹木、犬の絵画を発表したのを契機に潜水艦シリーズから脱皮し、それ以降は枕、食器、テールランプ、森、人物など、様々なモチーフを普遍性と光に重点を置いて描いて来ました。
これまで、国立国際美術館(2000年)、目黒区美術館(2004年)などの個展をはじめ、小林の作品は国内外の数多くの展覧会に出展されてきました。近年では、2014年に横須賀美術館で回顧的個展が開催され、あわせて刊行された作品集(青幻舎)と共に高い評価を得ました。西村画廊では1996年に最初の個展を開催し、以後今日に至るまで小林の作品を継続的に紹介しています。

2013年の当画廊の個展では、森の中で鳥に連れられていく人物など非現実性の高い絵画を発表し、その新たな展開が大きな話題を呼びました。日常生活に身近なものをモチーフとしてきた従来の作品とは異なり、小林の頭の中に浮かんできたイメージを元に描かれたそれらの絵画は、一つの画面に複数のイメージが描かれることにより、ある物語の一場面のようにも見えるのが特徴的です。それまでこのような物語性を表すことを意識的に避けてきた小林ですが、やがて、頭の中で繰り返し浮かんで来るこれらのイメージに対して、たとえそれを描くことにより作品の解釈が限定的になってしまうとしても、それは描かずにはいられないもの、受け入れるべきものだと思うようになったと言います。
このような変化の一方、小林が描こうとしているものは一貫しています。「物語性を孕んだイメージをそのまま描いても、普遍的な『存在』が描ければそれでいいのだと思った。やはり描きたいのは『存在』だった」と彼自身が語るように、それが何であるにせよ自分を揺り動かした対象であるなら、そしてそれを描くことで見えない何か、つまり「存在」を表すことができるなら、小林にとってそこに本質的な違いはないのでしょう。

本展で発表する最新の油彩5点とドローイング約6点は、全てが森の中を舞台に描かれています。それらは、生い茂る草の上に逆さまに立つ壷、通常ではあり得ないバランスを保つ積木、長い髪を川の水に浸しながら寝転ぶ人物など、現実ばなれした物語的な絵画でありながらも、同時に強いリアリティを我々に感じさせる、不思議な魅力を備えています。

新たな境地を見せる小林孝亘の新作展に、どうぞご期待ください。
ホームページ
http://www.nishimura-gallery.com/exhibition/2015/1511_kobayashi/1511_kobayashi.html
会場住所
〒103-0027
東京都中央区日本橋2-10-8 日本橋日光ビル9F
交通案内
東京メトロ銀座線 日本橋駅 B1出口より徒歩2分
東京メトロ東西線 日本橋駅 C4出口より徒歩2分
都営浅草線 日本橋駅 D3出口より徒歩2分
JR東京駅 八重洲北口より徒歩8分
ホームページ
http://www.nishimura-gallery.com/
東京都中央区日本橋2-10-8 日本橋日光ビル9F
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