日本では昔から、信仰の対象や愛玩品などとして、土偶や根付などの「ヒトガタ(ヒューマン・フィギュア)」が作られてきました。また近年ではアニメや食べ物、植物や動物、文化財などをモチーフにしたフィギュアが注目を集めています。ヒトガタの造形物や現代のフィギュアは日本の文化・芸術の一面を特徴づけるものと言えるでしょう。
本展では、「ヒトガタ」を主な切り口として、日本で古来より作られてきた土偶、根付、人形などの小さな造形物の歴史を概観するとともに、現代日本を代表するフィギュア・メーカー「海洋堂」の作品を通じて多様なフィギュアの世界をご紹介します。 20世紀の「人間像」(ヒューマン・フィギュア)を作品収集の柱としている徳島県立近代美術館の開館25周年を記念して、フィギュアのあり方を幅広い視点も交えながら探ります。