1951年、サンフランシスコ講和条約締結後、海外渡航の制限は緩和され、翌年には、佐藤敬、菅井汲、今井俊満が渡仏。1958年には川端実が渡米し、アンフォルメル(パリ中心)、抽象表現主義(ニューヨーク中心)をはじめ、多様な美術運動が展開する欧米にあって、自身の絵画スタイルを追求し、それぞれが独自の抽象画の表現を確立していきました。
また、1957年、アンフォルメルの指導者であったタピエが来日、国内には「アンフォルメル旋風」と呼ばれた抽象絵画ブームが訪れました。
今回は、佐藤敬、宇治山哲平、川端実、菅井汲などの作品により、戦後の抽象絵画の展開を紹介します。
表現の展開をたどります。