朝鮮の高麗(918-1392)・李朝(1392-1910)。二つの王朝はともに長い歴史の中で中国陶磁に影響を受けながら、独自の美的世界を持ち、優れた陶磁器を作り出しました。高麗青磁象嵌の翡色と繊細な技法、そして李朝三島や白磁、染付の温かい肌や清楚な文様にはやさしさと力強い独特の魅力があります。
今展では、「高麗青磁象嵌馬上盃」「李朝染付花唐草文皿」をはじめ、名品約120点紹介します。日本人の美意識や陶磁器生産にも影響を与えた朝鮮陶磁。朝鮮の高い文化性や美意識を紹介します。この機会にぜひご鑑賞下さい。
((公財)出羽桜美術館 学芸員 鈴木典子記)