今村幸生は三重県伊勢市生まれ、現在フランス在住の美術家です。16歳から絵を描き始め、若くしてその才能を評価され活躍しますが、1977年、国内での活動に違和感を感じ、同時代の美術家たちのいるフランスへと活動の場を移します。日本とフランスを往還しながら、留まることなく全速力で挑戦し続け、フランスにおいても確固たる評価と実績を築きあげました。
リビドーとはラテン語で強い「欲望」を意味する言葉です。無意識の奥底に横たわる根源的な欲求をさらけだした作品は、狂気を孕みながら、時に生めかしく、鑑賞者に迫ってきます。
本展では、フランスと日本で制作された作品、六曲一双屏風などから厳選した約60点の作品を展覧いたします。今村幸生の渡仏35年の軌跡を、この機会に是非ご高覧ください。