古筆手鑑とは、書に秀でた古人や、歴史上の著名な人物の書を収集し、帖に仕立てたもので、古人の生活や精神を偲ぶための観賞用として制作されました。市民ミュージアム所蔵『披香殿』には、奈良~江戸時代の各時代に及ぶ全343枚の書跡が所収され、小野道風自筆の書をはじめ、書道史・美術史・国文学・歴史学等の各分野における貴重な資料が数多く貼られています。こうした価値を考慮して、川崎市教育委員会では、平成14年3月19日、『披香殿』を川崎市重要歴史記念物に指定しました。
現在川崎市には、国・県・市指定の文化財が全部で142件あります。しかし、これらの多くは保存管理の都合上、通常公開されておりません。そこで、新指定を記念して、「古筆手観『披香殿』」をはじめとする、市民ミュージアム所蔵の指定文化財を公開することといたしました。
ぜひこの機会に、川崎の貴重な文化財の数々をご覧いただければと思います。