動物は、絵本や物語の主人公として重要な役割を担うこともあれば、作家が芸術作品を生み出す源泉になることもあります。そのような動物たちを、名作絵本や二世代、三世代に渡って読み継がれているロングセラー絵本の原画、昔懐かしい童画などによって紹介します。また、動物が題材となっているカラフルな日本画もあわせて紹介します。さらに、小さな子どもたちも心から楽しめるように、絵本が読めるコーナーや工作ができるスペースを設置し、そこには絵本から抜け出したような楽しい立体作品を展示します。
展覧会は6部構成です。第1部の「導入」では、ツリーを飾るなどクリスマスらしい雰囲気を出した展示室にクリスマスをテーマにした絵本の原画を展示します。第2部の「動物大活躍」では、動物たちが主人公として大活躍する絵本の原画を展示します。第3部の「動物図鑑」では、生涯動物を描き続けた絵本画家、薮内正幸を紹介します。展示するのは、愛情に満ちた動物の子育てを描いた「どうぶつのおやこ」など名作動物絵本の原画です。第4部の「アニマルズ」では、山梨県出身で新しい日本画表現に取り組んでいる早野恵美のユニークな動物作品を紹介します。第5部の「動物といっしょに楽しいお正月」では、動物たちが凧上げや双六など昔ながらのお正月の遊びに興じている姿が描かれた作品を紹介します。第6部の「動物と仲良し」は、「つくって楽しむ」、「触って楽しむ」ことができる、小さな子どもたちのための遊び場的スペースです。このスペースには、つくることで美術の楽しさを知ってほしいという思いを込めました。また、触ることで作品をより身近に感じてほしいという願いも込めて、山梨県関係の造形作家、本杉琉による触れる立体作品を展示します。
※つくって楽しむスペース「森の図工室」は、土日と冬休み(12月21日~1月8日)にオープンします。