タイトル等
モノミナヒカル展
佐藤慶次郎の振動するオブジェ
会場
多摩美術大学美術館
会期
2012-11-01~2013-01-14
休催日
火曜日・2012年12月28日(金)~2013年1月5日(土)
開催時間
10:00~18:00
入館は17:30まで
観覧料
◎一般300円(200円) 大・高校生200円(100円)
※( )内は20名以上の団体割引料金 障害者および同伴者、中学生以下は無料
主催者
多摩美術大学美術館
協賛・協力等
協力:岐阜県美術館 助成:野村財団
概要
佐藤慶次郎(1927~2009)は作曲家として戦後の日本前衛芸術の牽引役を担った実験工房に参加した後、エレクトリック・オブジェの制作へと活動の幅を広げた。磁場や磁石が生む振動を利用したそのオブジェは人為を超えたパフォーマンスを生み、見る者は無垢な心がままに目の前に起こる現象へ誘われるであろう。

1967年に発表された音響オブジェに端を発するオブジェ制作は1970年代初頭、壊れたスピーカーとイヤホーンのマグネットを手にしたことから始まった磁性との戯れから「振動するオブジェ」へ発展してゆく。振動する軸とそこに貫かれ緩やかな運動をする球体、忙しく活動するマグネット素子、さらに水流が導く色彩の混交は、オブジェの存在から解き放たれ、無数の表情に満ちている。

現象として起こるそれらの動き。そこには佐藤が込めた思いがあった。それは「人ガ歩キ鳥ガ飛ブトイウコトノ不思議サト同ジモノ」。佐藤はこの一文を含んだ、オブジェについての核心的な記述を残した。そのタイトルが「モノミナヒカル Everything is expressive」である。

佐藤は2009年に逝去した。本展は、音楽と美術の両側面から芸術表現に臨んだ佐藤の、没後初めての展覧会となる。オブジェの他、作曲活動や佐藤が関わった仕事―例えば日本万国博覧会―そしてジョン・ケージや川端実、恩師早坂文雄など周囲との関係を知る展示、古美術蒐集品から佐藤慶次郎へ接近する機会となろう。
イベント情報
♦対談「美術と音楽の交配」
2012年11月17日(土) 14:00~15:30
講師:山口勝弘(メディア・アーティスト)
湯浅譲二(作曲家)
於 多摩美術大学美術館 B1F 多目的室、当日受付
聴講無料(但し、入館料<大人300円>は必要)

日本の前衛・現代芸術に強い影響を与えてきた実験工房。その活動はまさに「美術と音楽の交配」でした。実験工房そして今後ますます注目を集めるであろうポスト実験工房とその時代について、その核でリードをしてきた芸術家にリアルタイムの視線で語っていただきます。

♦対談「THE JOY OF VIBRATION―不思議人間 佐藤慶次郎を語る―」
2012年12月9日(日)14:00~15:30
講師:谷川俊太郎(詩人)
水尾比呂志(造形史家・武蔵野美術大学名誉教授)
於 多摩美術大学美術館 B1F 多目的室
要事前申し込み(申込み方法は下記をご参照)

長年に渡り人間の営みを鋭くそして温かく見つめてきた詩人、造形史家のお二人がここにジョイント。
互いに交流を持った佐藤慶次郎について数々のエピソードからその人間像へ迫ります。また、戦後の詩壇で同じ場を共有したお二人のご関係についてもお話しいただく絶好の機会となります。

♦ホリデーコンサート
2012年11月3日(土・祝) 11月25日(日) 12月16日(日)
出演:佐藤洋嗣 with friends
演奏:佐藤洋嗣(コントラバシスト)
ゲスト:佐藤紀雄(ギタリスト/11月3日) 大須賀かおり(ピアニスト/11月25日・12月16日)
甲斐史子(ヴァイオリニスト/12月16日)

気鋭のコントラバス奏者、佐藤洋嗣が多彩なゲストを迎えて送るミュージアムコンサート。シューベルトやベリオなど古典から現代曲までをレパートリーに、佐藤慶次郎のオブジェと生演奏が響き合います。

2013年1月13日(日)
出演:ROSCO (ロスコ)
演奏:大須賀かおり(ピアニスト)・甲斐史子(ヴァイオリニスト)

現代音楽を中心に活躍する実力派デュオによる演奏会。クラシックからジャズ、ポピュラーなど境界を越えた新しい音楽の創造にも力強く取り組む二人からどんな音が奏でられるのか、どうぞお楽しみに。

各日14:00~15:00
於 多摩美術大学美術館 1F 展示室、当日受付
来聴無料(但し、入館料<大人300円>は必要)

♦作品解説「学芸員によるギャラリー・ツアー」
2012年11月24日(土)、12月23日(日)、2013年1月14日(月・祝)
各日14:00~15:00 参加無料(但し、入館料<大人300円>は必要)

♦講演会「音楽と思想―未発表曲の公開―」
2013年1月12日(土)14:00~15:30
講師:中嶋恒雄(作曲家・山梨大学名誉教授)
於 多摩美術大学美術館 B1F 多目的室、当日受付
聴講無料(但し、入館料<大人300円>は必要)

佐藤慶次郎に師事し、50年以上もの間交流を深めた中で見出した佐藤の音楽や思考について詳しくお話しいただきます。また、未発表曲を含む佐藤の知られざる音楽作品も公開。半世紀に及ぶ佐藤の活動でたどり着いたものへアプローチします。

♦コンサート 高橋アキ ピアノ リサイタル Aki Takahashi Piano recital
[佐藤慶次郎へのオマージュ ―早坂文雄、ジョン・ケージと共に―」
"Homage to Keijiro Satoh -with Humiwo Hayasaka, John Cage-"

2012年12月14日(金)19:00~21:00 (開場18:30)
演奏:高橋アキ(ピアニスト)
於 パルテノン多摩 小ホール
入場無料
提携 公益財団法人 多摩市文化振興財団
要事前申し込み(申込み方法は下記をご参照)

デビュー以来常に現代音楽の地平を切り拓いてきたピアニスト高橋アキによるリサイタル。
佐藤慶次郎、またジョン・ケージとの長年にわたる交流を通しての、深い作品理解が生む卓越した表現がここに届けられます。
佐藤にとってケージは音楽思想的に底流を共有し啓発が与えられる存在でした。1962年のケージ来日公演を聞いた佐藤は「I have just heard」、つまり「我まさに聞けり」と興奮を記しています。
早坂文雄は佐藤が敬愛し続けた恩師。このリサイタルで演奏される「室内のためのピアノ小品集」は、近年になって佐藤慶次郎の依頼により演奏した高橋アキの手によって蘇ったものです。ここに取り上げる3人の作曲家は「東洋」への意識を共有するだけでなく、このリサイタルにて佐藤慶次郎を巡るストーリーを作り出してゆくことでしょう。佐藤の代表曲そして早坂文雄とジョン・ケージの曲が織りなす響きを是非お楽しみください。

お申込み方法(要事前申し込みイベント)・お問合せ
以下の方法(往復ハガキ・E-mail)にて必要事項を記入の上、下記までお申し込みください。
応募多数の場合は抽選となります。11月30日(金)必着。
★往復ハガキ
郵便番号・住所・氏名・電話番号、イベント名、参加人数(2名まで)を明記。
★E-mail
郵便番号・住所・氏名・電話番号、イベント名(件名にイベント名を明記)、参加人数(2名まで)を明記。
送付先・各イベントについてのお問合わせ
多摩美術大学美術館 佐藤慶次郎展イベント係
〒206-0033 東京都多摩市落合1-33-1
Tel:042-357-1251 Fax:042-357-1252 E-mail:museum-event@tamabi.ac.jp
ホームページ
http://www.tamabi.ac.jp/museum/exhibition/121101.htm
会場住所
〒206-0033
東京都多摩市落合1-33-1
交通案内
多摩センター駅 徒歩7分
(京王相模原線・小田急多摩線・多摩モノレール)
ホームページ
https://museum.tamabi.ac.jp
東京都多摩市落合1-33-1
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