ガラスの創作活動に携わる人々で組織される団体として、日本で最初に設立された日本ガラス工芸協会は、このたび創立40周年の節目を迎えました。協会は、永年に亘り日本のガラスアート界において大きな役割を果たしてきましたが、その最も重要な事業の1つとして挙げられるのが、1978年からほぼ3年に1度のペースで開催されてきた「日本のガラス展」です。これまで、海外作家の招待出品や、公募部門の併設など、会員作品の展示に限定されない様々な試みが行われてきました。今回で12回目を数える当展では、前回に引き続き「Y.G.Prize(ヤング・ジェネレーション・プライズ)」*部門を設け、各会員の個性あふれる多彩な新作とあわせて、今後の可能性が期待される若い世代の作品も紹介されます。
黄金崎クリスタルパークは、日本ガラス工芸協会の協力を得て、2002年に初めて「日本のガラス展」の巡回展を開催しました。今回で4度目となる当巡回展では、協会会員と「Y.G.Prize」展出品者の作品を併せた120余点を、前期と後期に分けて展示いたします。この機会に、全国の様々な地域を拠点に活躍する各会員が制作した、技法も表現もそれぞれに異なる質の高いガラス造形作品を、一人でも多くの方にご覧いただければ幸いです。
*「Y.G.Prize(ヤング・ジェネレーション・プライズ)」とは
前回に引き続き「日本のガラス展」に設けられた、若い世代の作家を紹介する部門。今回は、ガラス教育機関の指導者のみならず、協会の会員も推薦人に加わり、より広い視点から人選が行われた。指導者から選ばれた8名と、協会会員の推薦候補から絞られた7名の、計15名からなる。更に、その中の1名に、協会より賞が与えられる。