長い年月をへて大切に守り伝えられてきた茶道具の逸品たち。茶人は、この世界に一つしかない茶道具の数々に尊敬と親愛なる気持ちをこめて「銘(めい)」を付けました。「銘」とは優れた茶道具に付けられた別名のこと。茶道具そのものに書き付けたり保管用の箱に記されて、茶道具を愛した人々の想いや美意識を今に伝える懸け橋ともなっています。
本展では、「なぜ、この銘が付いたの?」という物語から、「どんな人が持っていたの?」、「そもそも茶道具ってどうやってしまってあるの?」という素朴な疑問まで、茶道具と銘にまつわるふしぎに迫ります。季節にふさわしい作品とあわせてお楽しみください。