日本美術には古来実に多くの動物たちが表現されてきました。それはさまざまな動物との暮らしの中での関わり合いを表すばかりでなく、あるいは怖れ、崇め、愛玩、役立ち、好奇…などの動物へ対する人々の感情を具体的に伝えてくれます。格好の題材でありつづけた動物には、豊かな作例があり、千葉市美術館のコレクションもその例外ではありません。そこで、間口の広い夏休みの特別企画として、動物をテーマとした展覧会を開催します。
その名も「どうぶつ大行進」。この夏、千葉市美術館はまさに“どうぶつだらけ”となります。「動物とのつきあい」「託された吉祥のイメージ」「どうぶつと遊ぶ」「どうぶつデザイン」「水の中へ!」など、いくつかの大きなテーマをたどりながら、動物表現の5W1H…いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どんな風に…を探ってみましょう。俵屋宗達、喜多川歌麿、葛飾北斎といった江戸時代の絵師から吉田博、棟方志功ら近代版画の名手たち、そのほか多数による、多彩な動物イメージがぞくぞくと登場します。展示総数約200点。コレクションの意外な一面もお楽しみいただけることでしょう。