京都・平安神宮の近くにある細見美術館は、日本美術を中心に紹介する美術館です。そのコレクションは、縄文、弥生時代の土器から近代絵画まで、日本美術史を網羅できる幅広いものです。
本展では同館の代表的なコレクションである琳派、伊藤若冲を始め、仏教美術、工芸などの分野から選りすぐりの作品を紹介いたします。
本展は5つのテーマで構成しています。俵屋宗達、尾形光琳から酒井抱一、鈴木其一、神坂雪佳に至る琳派三百年の流れを俯瞰できる「華麗なる琳派」。今注目を集める伊藤若冲の作品を紹介する「若冲の魅惑」。細見美術館のコレクションの出発点となった仏教美術作品などの「祈りの美」。平安の物語絵の世界を堪能できる「王朝の雅と源氏絵」。茶の湯釜や能装束、蒔絵などの華麗な工芸品を紹介する「かざりの意匠」。
これらのコレクションからは、実用品に美を見出し、自然の造形にデザインの源泉を得て花開いた日本美術の歩みを見ることができます。時代を経て守り伝えられた日本の美をお楽しみください。