絵本『100かいだてのいえ』(偕成社 2008年)は、岩井俊雄が初めて手がけた本格的な絵本です。ある日、トチくんは「ぼくは100かいだてのいえにすんでいます。あそびにきてください」と書かれて手紙を受け取ります。トチくんが地図をたよりに森の中を歩いていくと、突然高い建物が現れました。トチくんは、そのいえに入り、100階をめざして登っていきます。さて、100階に住んでいるのは…?
長女のロカちゃんがつまづいていた、数の教え方からヒントを得てひらめいたというこの絵本。縦に開くこの絵本は、見開きに10階分の部屋が描かれ、各部屋の動物の暮らしぶりを追いながら下から上へ読み進めていきます。
また、ユニークな地下の描写が魅力的な『ちか100かいだてのいえ』は前作とは対称的に、主人公の女の子クウちゃんが地下100階めざsて降りていくのに合わせて、上から下へと読み進めます。
これら2作のアイデアスケッチや下描き、原画などを展示し、絵本のできるまでをご紹介します。