仏教が百済から日本に伝えられて約50年の時を経て、日本初の本格的寺院-飛鳥寺が6世紀末に建立されました。
埼玉県内には東日本最古と推測される寺谷【てらやつ】廃寺(滑川町)があり、本県でも7世紀前半に寺院が造営されたと考えられています。
やがて8世紀後半になると、関東の集落遺跡からは仏教的要素の強い遺物が出土するようになります。また、鑑真の高弟・道忠が民衆に布教活動を行ったのもこの時期のことと伝えられており、仏教が次第に民衆に浸透していった様子がうかがえます。
今回の特別展では、考古資料や歴史資料を通し、仏教が地域社会に与えた影響について探ります。