名画の登場人物や映画女優などに自らが「なる」変身型セルフポートレイトを手がける美術家・森村泰昌(1951-)。本展では、報道写真をテーマに20世紀の男たちに扮する新作シリーズ「なにものかへのレクイエム」を完全版でご紹介します。森村がこのシリーズを最初に発表したのは2006年。三島由紀夫(三島事件)、浅沼稲次郎(浅沼事件)、ヴェトナム戦争などを題材に、激動の1960-70年代を彩った男たちを独自の手法で再解釈しました。続く2007年には、独裁者、ゲバラ、毛沢東をはじめ20世紀を代表する世界史上の人物を作品化しました。
今回は、ピカソ、ダリ、ウォーホルといった20世紀の芸術家たち、そして歴史の分岐点1945年の記憶を未来へ問い直す新作映像を加え、森村版20世紀史の全貌を初公開いたします。2フロアを使った大規模展示で、大型写真・映像作品約40点をお楽しみください。